服作りの作業工程「パターン」

「パターン作業」 に、ついて。

パターンとは、辞典内にも書いてありますが、洋服の型紙の事で、いわゆる洋服の製図になります。

一般的には「平面」と「立体」に分かれ、「平面」とは紙にいわゆる「原型」、と呼ばれるもとになるパターンをおこし、そこから平面展開して製図していきます。

一方「立体」とは主に「立体裁断」と呼ばれるもので、ボディにシーチングを当てながら洋服の形を組んでいき、それを一旦はずして平面に直してパターンをひいていくという技法です。  かなりの慣れと熟練した技術を要します。

私は大体平面でパターンをひいていきますが、人によっては立体のほうが得意な方、また、企業によっては両方出来なければならなかったりもします。

それと、「CAD」(キャド)と呼ばれる技術もあります。 これはパソコンでパターンをひいていくのですが、サイズ展開や(グレーディングといいます)カットソー等伸縮率が関係する素材を使用する際計算が楽だったり、また、パターンをデータで保管できる点等が便利です。   最近の企業ではこの「CAD」が出来る事が採用条件だったりします。

ここでは「平面パターン」について、軽く説明したいと思います。

原型にも色々あり、「文化式」「ドレメ式」などあります。 大体は「文化式」が主流でしょうか。。。  数年前に現代人の体型に合わせた「新原型」に変わりました。

ちなみに、この原型のテンプレートが「オカダヤ」で売っています。薄いプラスチックシートに原型が印刷してあって、あとは紙にこれを写して作業を始めれば良いということです☆  便利ですね。

作りたいアイテムがスカートやパンツの場合、スカートは一番ベーシックなタイトスカートのパターンから、パンツの場合はスラックス原型から展開していきます。

私の行っている学校ではこのほかにも「プリンセスライン原型」や「ジャケット原型」があり、色々なパターンの本によって様々な「原型」が存在します。  話し始めるときりがないので、ひとまず始めに話した文化式原型からの展開で良いと思います。

展開方法はこれも様々ですが、原型に入っているダーツの位置を移動させる「ダーツ展開」や、ダーツ分量をフレア分量やギャザー分量に展開していく方法、ゆるみやゆとりとして消してしまう方法等あります。

これは文章だけでは説明が難しいので、後日画像を交えながら説明を加えていきたいと思います。

ざっと大まかなパターンをひいたら、一度トワルを組んで様子を見ます。

「トワル」とは、シーチングという生地を使って一度服の形を作る事を言いますが、この作業でサイズ感、丈、シルエット等のチェックをし、最初にひいたパターンに修正をくわえます。

場合によってはトワルは1度だけではなく、2度、3度と組む事もあります。

そうして修正を加えたパターンをきれいにトレースし、縫い代や縫製指示等を記入してパターンを仕上げます。

外注でパターンをひく時は、パターンの他に「縫製指示書」というものも書く必要があります。  工場の人が見てすぐ分かるように、細かな縫製指示や仕様(接着芯を張る場所、縫い代始末の仕方、ステッチの幅)等を別の用紙に書く事で、更に「用尺出し」という作業もしなければなりません。。。

「用尺」(ようしゃく・ようじゃく)とは、1着の服を作る際に必要な生地の分量、付属品の数、使用する糸の太さ、等を全て書き込みます。

自分で縫製、仕上げまで行う場合はここまでやる必要はありませんが、外注でパターンを依頼されたときは、仕様書を書くところまでがパターン作業になります。

パターンが出来たら、早速生地を裁断し、いよいよ本格的な作業が始まります☆

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