裏袖のパターンのひき方(一枚袖)

ひっさしぶりの更新になってしまいました。

その間、コメントを沢山頂きありがとうございます。

それからYouTubeのチャンネル登録もありがとうございます。

ブログや動画チャンネル自体はこまめにチェックして、コメントや質問に対応していたんですが、なかなか更新するタイミングがなくって。。

ちょうど先日裏袖のパターン展開についての質問をいただいたので記事にしますね。

ご質問は過去記事にあります。

そもそも裏袖のパターン展開とはなんぞや??って人もいると思うので、できればその過去記事も読んで欲しいんですが、読むのが面倒な人の為に簡単に説明すると

表袖と同じパターンで裏袖も作っちゃうと、丈が足りなくなって生地がつったり、アームホールのゆとり分が足りなくてつっぱったりするんです。

服の内側になる裏地のパターンの方が、表パターンより小さくてもいいような感じもするけど、裏地って基本的に伸縮ゼロだから、表地と同じ寸法で服作っちゃうと、裏地が体の動きについていけなくってつっぱったり生地や縫い目が裂けちゃったりするんだよね。

なのでそれを防止するためにゆとり入れてパターンひいたり、キセ入れて縫ったりするの。

で、特に袖の場合は袖山の形を変えて裏パターンを描かなくちゃいけなくって、その方法を今回は説明します。

手順としては、表地のパターンが出来上がってから裏パターンを作っていくので、まず表袖のパターン。

できたと仮定します↓

上に紙を乗せてトレースの準備↓

袖下部分を写しちゃいます↓

慣れてきたら描く必要はないけど、説明しやすいように山の部分も波線で描いとくね↓

縫い代の厚みとかあるので、山の所で0.3cmほど足します。

0.3cmのところに印をつける↓

袖下は2.5cmくらい上げるので、2.5cmのところに線引いときます↓

0.3cmの印のところに表袖の袖山点を合わせ、

山の頂点あたりはそのまま写します

そしたら袖山点に目打ち置いて、

袖山点を基点に袖下の位置が2.5cmの線のところに重なるように紙をずらし、

線を写す。

もう片側も同様に。

写したところ

途中、線がずれるので

なだらかに描き直します

で、次に合印の位置決めるんだけどね、

裏袖って表袖ほどイセ分量いらないから、適度に減らして合印決めます。

「適度ってなに!? 適度ってなにっ!!」

って人もいるよね。。

表地のイセ分がどの位なのかとか、表地が何の生地なのかとか、アイテム名とか、諸々分からないと何とも言えないんですけど、

まぁ目安として、表袖のイセ分の1/3~1/2位にしてください。

合印の位置変わるので、そこから袖下までの寸法をとり直し、印をつけます

そこから袖下線を描き直してください

もう片側も同様に。

そうしたら概ね完成なんだけど、最後にもう一つ、袖丈も伸ばします。

これはトレースしながらでもいいし、紙を切ってひらいてもいいよ。

今回はトレースしながら説明します。

肘線で伸ばせばいいので、肘線から上を先に写します。

分かりやすいように、肘線=青ライン↓

あと、袖口の位置も変わるので、2cm上に裏袖口位置の線を描いときます

ではトレース

肘線(青ライン)から上の部分を写し、

1cm下に平行線を描き

紙をずらして青線に重ね、

肘線から下の部分を写します

途中、線が歪むので、

なだらかに描き直して出来上がり

以上です。

なんで袖下を2.5cm上げるのか、という疑問もあると思うけど

服になった時、裏地が表地の縫い代を跨ぐ為、長さが不足するのと

袖下を上げる=袖山が低くなる、ってことで袖幅が大きくなり運動量が増えるから。

2.5cm、っていう数字に決まりはないけど、表地の袖ぐりの縫い代がおそらく1cm位つくと思うのでそれを跨ぐ分(2cm)と、あと生地の厚み分で5ミリ、って感じ。

あとは縫い代つけて終わりです。

で、これが2枚袖だったら。。?って話もあるよねきっと。

え、ない?

まぁ同じように展開すればいいんだけど、、

リクエストあれば記事にしまーす。

ではまた〜〜

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. ルル より:

    yuca先生
    サイレント読者のルルです。いつもこちらの生地に助けられています。
    今回の生地もとってもわかりやすかったです。洋裁本に「2.5センチあげる」と書いていますが、線の引き方までは書いてなくて、今回初めて理解できました。ありがとうございます。
    二枚袖の裏地パターンも知りたいです。あとラグラン袖とドロップショルダー場合の裏地パターンもリクエストさせてください。いつかいつか、お時間のある時にお願いします♪

  2. yuca より:

    ルルさま
    こんにちは!コメントありがとうございます❣️
    「サイレント読者」ウケました。笑笑
    いつもご覧頂きありがとうございます。

    今回の記事で書いた線のひき方は、この方法が絶対と言うわけではなく、慣れてきたら何となくなだらかに描いてしまって大丈夫です。
    ただ、普段あまりパターンをひかない方とかパターンが苦手な方にとっては「何となく自然に描く」って難しいと思うので、1つの方法として書きました。

    ドロップショルダーやラグラン袖はもともとゆとりのあるデザインが多いと思うので、セットインほど厳密にならなくても大丈夫かなー、と思いますが、
    考え方や展開の方法としては今回の方法と同様です。

    2枚袖の記事もアップしますね。
    これからも宜しくお願い致します❣️

  3. Mimsi より:

    ユカ先生こんにちは❗️
    早速裏袖パターンありがとうございます‼️
    しかも2枚袖、ラグランまで〜✨?
    今週末裏袖パターン作成予定だったので、じっくり読み込んで作らせていただきます‼️

  4. yuca より:

    Mimsiさま
    コメントの返信ありがとうございます❣️
    お役に立てれば嬉しいです。また疑問点があればコメント下さい。これからも宜しくお願い致します❣️

  5. スズラン より:

    yuca先生、こんばんは、
    裏地の袖山カーブの書き方、四苦八苦していました。こちらの方法を、是非、試してみます!ありがとうございます。

    一つ質問です。
    裏地の袖山合印の付け方ですが、表地のイセが、袖山点から袖下にかけて例えば1.0cm, 0.6cm, 0.2cm(合印は2箇所の場合)としたら、裏地では0.5cm, 0.3cm, 0.1cmくらいにする、という理解であっていますでしょうか?

    教えていただけたら嬉しいです。宜しくお願いいたします。

  6. yuca より:

    スズランさま
    こんにちは!コメントありがとうございます。
    頂いたご質問について、おっしゃる通りです。
    ただし、アイテムとか生地、もともとのパターンの形とかにもよるので、その辺りは様子を見て加減してください。
    例えば、上記の寸法で(イセを全て1/2にして)パターンをひいてみた結果、もし袖幅が少なくなりすぎるとか何か不都合が出て来るようでしたら、イセを減らすのを山の部分だけにとどめるとか、そんな感じです。

  7. スズラン より:

    なるほど、袖幅にも考慮が必要なのですね!勉強になります。

    ライブ配信も是非お願いします!
    時間が合えば視聴させていただきます^^
    楽しみにしております。

  8. yuca より:

    スズランさま
    返信頂きありがとうございます❣️
    ライブ配信、頑張って挑戦してみます!
    更新が遅い中、いつもご覧頂きありがとうございます。これからも宜しくお願い致します!

  9. umi より:

    コメント失礼します。

    子供服の場合もこの寸法でも問題ないでしょうか?子供服の場合は2.5cmあげるとかも変更したほうがいいのでしょうか?

    ご返信頂けると助かります。

    いつも参考にさせていただいてます。
    ありがとうございます!

  10. yuca より:

    umiさま
    こんにちは。コメントありがとうございます❣️
    子供服とは何歳位のサイズですか?
    あとアイテム名(コートとかブルゾンとか)、分かれば生地名も教えて頂けるとアドバイスしやすいです。
    宜しくお願い致します。

  11. umi より:

    ご返信ありがとうございます‼️
    6歳で市販の型紙で120サイズ、裏なしボレロ(卒園式用)です。裏なしだったため、自分で裏地を作成しようと思い、参考にさせていただきました。ウールジョーゼット生地で厚みは普通くらいです。袖山は低めです。
    よろしくお願い致します。

  12. yuca より:

    umiさま
    返信ありがとうございます❣️
    120でしたら袖下の丈はそれほど長くないと思いますので、肘線で丈を伸ばす修正は省いても良い気がします。
    袖口のキセも1cm→0.5cm、袖下線のキセも0.5cm→0.2〜0.3cmに減らしても良いと思います。

    袖下を2.5cm上げる修正は、表地の縫い代をまたぐ分の修正なので、パターンに無理が出なければ(不自然な袖山線にならなければ)やった方が良いと思いますが、線を描いてみて不自然になるようでしたら2.5cm→2cm位に変更しても良いと思います。

    理由としては、大人の服に比べて子供の服は丈が短いので、丈のゆとり分はそんなに入れなくても大丈夫だと思われるからです。 今回のアイテムは特に、もともと袖山が低くゆとりのある袖の形をしているようですので、丈だけでなく袖下線のキセも減らしても良いかな、という感じです。

    長くなってしまって恐縮ですが、まとめますと
    ①袖下の位置を上げる修正は必要で、2.5cm上げてみて線に無理が出るようでしたら2cm位に微調整。
    ②肘線で丈を伸ばす修正は省略。
    ③袖下線と袖口の縫い代に入れるキセ分は少し減らして入れる。

    こんな感じです。
    また疑問点などございましたらいつでもご連絡ください。
    これからも宜しくお願い致します。

  13. umi より:

    yuca先生

    細かく丁寧にご返信頂き、ありがとうございます。本当に感謝しかないです!

    なるほど、その様にやってみます!!

    いつも、いろんなパターンや、部分縫いなどで、参考にさせていただいています。ありがとうございます。

    専門学校3年通いましたが、アパレルに就くことができず、卒業してから、15年くらいブランクがあり、3年くらい前から、サンプル縫製の内職など、知人をつてに始めましたが、ほとんど覚えておらず、また一から、通信講座で勉強しようかな…と思っているところです?なので、本当にいつも助けられています!とても、説明が分かりやすいです。

    これからもご活躍応援しております‼️

  14. yuca より:

    umiさま
    こんにちは❣️返信頂きありがとうございます!
    そんな風に言って頂けて、又、少しでも参考にして頂けて私も嬉しいです?
    また何か疑問などあれば、私で良ければいつでもコメントお待ちしております。
    これからもどうぞ宜しくお願い致します❣️