既製品のパンツってこうなってます。パターン編2

はりきって

「お楽しみに!」

とか言ってたんだけど、実はまだパターン記事続いたりする。

前回記事を更新した後、パターンに縫い代付けてカットしてたんだよね。

そうしたら、

「脇のポケットもいるよなぁ。。」とか

「後ろにヨークとかポケットもいるよなぁ。。」とか。

本気パンツの作り方!なんて言っちゃったもんだから、なんだか中途半端な事出来ないなぁ、って思い始めちゃって。

そう思い始めちゃった夜中2時。。

更に、

「パンツ原型にあるダーツ、デニムパンツとかには入ってないですよね?あれってどうやって消してるんですか?」

って質問も。

あ、やっぱそう思う?

思うよね。

実はこの疑問、ワタシも昔分からなかった。

で、結論から言ってしまうと、Gパンとかは特に、もともと特殊なパターンになっているのです。

ここからはちょっとマニアックな説明なので、資料も交えて解説するね。

パンツって大きく2タイプに分かれてて、1つは「民族型」もう一つは「近代型」

民族型は脇線がほぼ直線で、地の目通っていたりする。

Levi’sとかの縫い代見ると「赤耳」っていって、生地のミミを利用して作られてたりするよね。

ミミ使ってるって事はつまり脇線直線なわけで。

なのでそのぶん、またぐりを下げて運動量出してるの。

運動量多いんだからシルエットもルーズになるよね。だからそもそもダーツとか不要って訳よ。

メンズの資料だけど、これがパターンの例

それに比べて近代型のパンツは体にフィット。

手っ取り早い例えだと、スーツパンツとか。

これもまたメンズパンツの例だけどね。

囲みでひくこともあり、原型から展開する方法もあり、

デニムパンツみたいに独特のものもあり。

なので、パンツと一言で言ってもその種類は様々で、その種類やデザインや生地やブランドによってパターンのひきかた、展開方法は本当に様々なのです。

多分既製品とかってほぼ囲みでひいてるんじゃないかなぁ?

なので、話逸れまくったけど、デニムパンツみたいなのは原型から展開、っていうより

囲みでひくことの方が多い、と思う。しかもシルエットがルーズ。

つまりは、もともとダーツが入らないパターンを囲みでひいちゃってる。

だからダーツ展開とかそういうひきかたあんましてないと思うの。

一般的なレディースカジュアルパンツみたいなのは、タイトなものもあるけど、だいたいまたぐりが浅め。

そういう時はダーツ不要になってくる。

なぜなら腰ではくのでヒップとの差が少なく、ウエストのくびれを表現するダーツの出番なし、ってわけ。

しかし、そんなこと言ってたら記事にならないので、原型からのダーツの消し方、展開法書くね。

あとついでにカーブベルトのひきかたも。

文化式とかいってよく、原型からパターン展開する人は多いと思う。

でもワタシ、文化のパンツ原型持ってなくって。どんなのか見た事ないのです。

だからひとまず、文化関連の参考資料を元に、パンツ原型ひいてみた。

サイズは上がり寸法でウエスト65cm、ヒップ93cm。股上26cm。

前身頃

後ろ身頃

まず、ジャストウエストより少し下げたいので、平行に2cmウエストラインを下げます。

その後、ベルト布の線を書いちゃいます。今回はベルト布幅3.5cm

そしたらいよいよダーツ消す修正。

まず前ね。

前身頃のダーツは、ポケット口のところで消します。

でも1箇所でダーツ2個分消すのは難しいので、

まずダーツ1個分は脇で、

もう1個分をポケット口利用して消します。

ダーツ位置からポケット口のラインを描き、

袋布のライン入れます。

ダーツ分ずらした位置から向こう布の線をひき、

そうすると、前身頃のポケット口位置と、向こう布に入れるポケット口位置がダーツ分ずれるから

これで完了。

このパターンをもとに、向こう布、袋布のパーツトレースします

どの線トレースしたか分かる?

このままついでに、スレキの向こう布に乗せる表地の向こう布パターン作ります。

身頃のポケット口よりやや大きめに。

あとは全てのパーツトレースしておわり。

前身頃

スレキの向こう布

スレキにのっける表地の向こう布

袋布

まとめ。

向こう布のパターンの上に、袋布のパターン重ねてみるね。

これでひとまず前身終了。

次後ろ身頃だけど、どうする?

疲れてきたからちょっと休憩!!って人はまたお時間ある時に読んでください。

ワタシは続けますけど。。

ハイ。後ろ。

後ろはヨークがくるので、ここの切り替え線にダーツ逃がします。

ヨーク寸法決めたら切り替え線ひいてください

ダーツ分ちっさいので無視してもいいけど、まぁ几帳面な人は脇で削ってオッケーです。

AとB合わせた分量を脇でけずってね。

次、ヨーク。

ヨークをそのままトレース

斜線部分がダーツだったとこなので、切って

重ねてとじる。

カクカクしたラインはなだらかになおしてね。

同じ要領でベルトもつくります。

まずはそのままトレースし、

ダーツ分とじる

脇でくっつける

しかしねぇ。。。

ちょっと急すぎるかも。カーブの感じが。

後ろはこんなに曲線にならない方が着やすいとおもう。

ので、ダーツ半分分戻しました。

うんうん。こんな感じね。

なんでかって?

それはまぁ、カンなんだけど。。

大きくなったウエスト分量はゆとりになるかな、って感じがする。

もしトワル組んでみてやっぱりウエスト大きい、って時は、後ろはこのままで、脇でカーブきつく修正するかな。

右前端には重なり分の5ミリ足してください。(前回記事参照)

しかし。。

こうしてみるとやっぱちょっとパターンが不自然ね。

なぜかというと、股上深めで体に沿ったパンツで、3.5cm幅のカーブベルトのパンツってあまりないから。

ヒップハング(腰ばき)で、腰回りに幅太のベルト布を沿わせたい時にカーブベルトが適しているのでね。

ちなみにこれは私物の股上深いパンツなんだけど、こんなふうにベルトっていうんじゃなくてヨークになってる場合が多いね。

そんでもって、ダーツではなくてハギにしちゃってるデザイン。

そしてこういうアイテムってたいがいストレッチ効いてる。

ストレッチ入ってる時点で、今日のこれまでの記事のイロイロ全て打ち消しなんだけどさ。。。涙

なんでって?それは、生地が伸びるわけだから、全体的に小さく作っておいて、あとは伸ばし気味で着るから。

ダーツとかそんな小細工不要、っていうね。。

で、こういうストレッチなしのデニムでパンツ作る時はだいたい股上浅い。

股上浅くて腰ばきということは、腰とヒップの寸法差がすくないのでウエストのくびれを表現するダーツの出番なし、って事になる。

そしてこういうアイテムの場合、前身頃の幅が極端に小さい。

前身頃の幅をせまく、平坦にしてる物が多いね。

その分、後ろを大きめに立体的にパターンひいたりします。

その方がすっきり見えるのよね。

Xgirlとかさ、109に入ってるショップのパンツってすごくタイトっていうかコンパクトで、そういうパンツ観察するとたいがい前身頃ちいさい。

まぁ、今回ダーツの消し方紹介したけど、デザイン、生地、アイテムの雰囲気もろもろ、

トータル的に見てどうパターンをひくか、修正するか考える訳で、この方法だけが全てではないからね。

まぁ、1つのやり方として参考にしてください。

あ、まだまだ終わらないの。

昨日の続き。

昨日使用していたパターン、練習で使用しやすいようにダーツとかシルエットとか無視して作った練習用パターン。

学校の授業で部分縫いの時とか使用してるやつ。

なので、後ろ身頃まっさらで。。

さすがにこのまま使えないなぁ、、と思い。

ヨーク切り替えとポケット足しました。

平面的なパターンなので、そのまま線を書き込んで、

トレースしておわり。

縫い代のつけ方も書こうかと思ったけど、さすがに長いので今日は終了です!

おつかれさまでしたーー。

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コメント

  1. みつき より:

    yuca先生!!!

    ありがとうございます!
    すごい記事です!すごくよくわかりました!
    ポケットの部分でダーツを消すのですね!なるほど~~
    とてもわかりやすかったです!
    ベルトもありがとうございました!
    私のパンツのデザインは、写真のようなハイウエストに挑戦してみようと思います。
    なんとまぁありがたい記事なのでしょうか(涙)。
    お忙しいところ、ほんとうにありがとうございました!
    また次号、楽しみにしています!

  2. yuca より:

    みつきさま
    メッセージありがとうございます!
    わ〜〜!よかったです!
    書きながら、「これ、難しいかなぁ。。っていうか、これで伝わるかなぁ。。」と思っていたので、そう言って頂けて嬉しいです。

    切り替え入りの幅広ヨークなら、展開はそんなに難しくないので大丈夫だと思います。
    ダーツの数を2本から1本にする展開方法は分かりますか?

    制作でまた分からなければコメント下さいね。

  3. みつき より:

    yuca先生

    一度、トワルを組んで、また再確認してみます。
    学生Nお頃、こういうパンツの技術を学校で教えてもらいたかったです~~
    yuca先生の生徒が羨ましすぎます!
    また、ダーツの数の減らし方も教えてくださると嬉しいです!
    よろしくお願いいたします!!

  4. yuca より:

    みつきさま
    そうですね!どちらにしてもトワルは大事なので是非組んでみて下さい。

    そう言って頂けて嬉しいです。
    私の学生で、ここのブログ見てる子少なくて。。笑

    この後もまたご覧くださいね!
    宜しくお願いします!

  5. まゆ より:

    先生、こんにちは
    今日の記事、すごかったです!
    長年の謎、ジーンズのヨークは何のためにあるのか?が解決しました!
    ここに何でわざわざ切り替え入ってるのかな〜っていうのがわからなかったんです…
    ありがとうございました!

  6. yuca より:

    まゆさま
    こんにちは。コメントありがとうございます!
    すごかったですか?笑
    よかったです!

    ヨークはデザイン的な要素も強いですが、ここに切り替えを入れる事により、立体感を出す事も可能になります。
    シャツのヨークも同じで、肩ダーツをヨーク切り替えに逃がしたりできますよ。

  7. さち より:

    はじめまして、差支えなければ一番最初の画像の資料が載っている本を教えて頂きたいです。宜しくお願い致します。

  8. yuca より:

    さちさま
    こんにちは。コメントありがとうございます。
    中尾幸造署
    「男子ズボン製図 素材対応のカッティング」
    です。

  9. mammmmm より:

    かゆいところに手が届くような記事ばかりで、いつも参考にさせていただいてます!
    前見頃の幅を狭く平坦に、後ろ見頃を大きく立体的に!のところ、すごく興味深いです。
    詳しくどんな操作をするのか教えていただけると嬉しいです。
    脇線を前に移動させるだけでいいんでしょうか。

  10. yuca より:

    mammmmmさま
    コメントありがとうございます。返信が遅くなってすみません。
    特にどんな操作をすると言うわけでもないのですが、
    脇線を前身頃寄りにする、脇線のカーブを前身頃より後ろ身頃の方を強くする、など、。(デザインにもよるので、絶対ではないです)
    後ろまたぐりの傾斜もありますが、傾斜の角度は作るパンツのデザインや生地、着る人の体型にもよりますので、はっきりとした数値がある訳ではないんです。
    あと余談ですが、前身頃のパターンの形がカッコいいと、パンツもカッコよくなることが多いです。

  11. mammmmm より:

    ご返信ありがとうございます!
    前見頃のパターンがカッコよさを左右するんですね。
    市販のパンツのようなカッコいいパターンがひけるようになりたいです。経験あるのみですね。

  12. yuca より:

    mammmmmさま
    こちらこそ返信ありがとうございます。
    パンツのまたぐりもそうですが、袖ぐりや袖山とかも、結局皆「何となくかっこいい線で」とか「バランスの良い線で」と言います。 はっきり明確に言語化出来ないんですよね。。
    パターンの基本的な所まではある程度数値化できるのかも知れませんが、最終的には「なんとなく良い線」で描く、みたいな。。笑
    だからこそ何度もトワルを組んだり実際の生地で何度も作って経験を積むしかないんだと思います。
    型抜きとかも良い勉強になります。