ドロップショルダーにまつわる袖のはなし。

袖についてはあまりにも多岐にわたるので、一般的な袖については今日は触れません。

袖については人によって様々な考えややり方があって、私もまだ発展途上で上手く説明できない部分もある。

自分ではできても、「なんで?」って聞かれるとなかなか説明が難しい。

本とかでは身頃ができてから袖のパターンをひくように書かれてたりするよね。

とあるサイトでは袖ありきで、袖に合わせてアームホールの形を決めるとかもあるしね。

袖から作るやり方は理論的でとても納得な方法なんだけど、かといって自分の力で実践に結びつけるのはまた難しいな。

で、今日はね、もっと初歩的でドロップショルダーに関連する話です。

袖って、身頃と別でひく方法と、身頃の中に一緒に書き込む方法があって

例えばこんなかんじ↓

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ドロップショルダーで袖下位置もぐっと下がったルーズなシルエット。

同じ袖なのに、別でひいたり身頃とつなげてひいたり、なんで様々な方法があるの?って思った事があって。

身頃とつなげて袖をひく意味というか。なんでこういうやり方をするのかな?って。

袖の山の部分って、基本的には肩先に位置しているよね。

つまり、肩の出っ張りを覆う役目をしている。

イセ入れる事によって、さらに丸みを出したりね。

しかしこのシャツは↓

IMG_0783

肩の部分に切り替えがない。

ドロップしてる分、袖山が体の腕の位置に来てるよね。

袖山の高さも5cmあるから、この様子だと

山の高さの5cm分、腕の部分で膨らみそうな気もします。

でもこのパターンだと膨らみゼロになるの。

何故かというと、袖山線と袖ぐりのカーブで共通の線を使っているから。

どんなに強いカーブでも、接ぎ合わせるパーツ同士共通の線を使えば立体的にはならず

平面のままなのです。

やってみるね。

本とは違う数字でやっちゃったけどこちら。(見本なのでドロップさせてません)

まず前身頃。

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肩線を延長し、袖ぐり線をそのまま袖山にして袖を作ってみます。

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紙の状態でもう、検討つくでしょ?このまま縫うんだもん。

こうなります。

IMG_0792

肩もだけど、脇も袖下も全部ぺったんこ。

つまり、カーブしてても袖山の高さがあっても、身頃と共通の線の袖山なら縫い合わせても平面のまま、ってことで、

この場合は肩先の位置に山の膨らみは出ないのです。

これをボディーにあてると、

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当たり前だけど袖下(脇)も平面。このままじゃまずいよね。

袖っぽい切り替えはあるけど、結局ただの平らな布なので体にフィットしないの。

なのでこちら。

IMG_0782

こうする事で、パーツが重なってる分が立体的に変化します。

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袖下の長さをはかり、

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同じ寸法になる位置を見つけて

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印付けます。

IMG_0789

これは最初の袖下線。

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これが新たな袖下線。

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生地で縫ってみると

IMG_0795

肩は平面のまま、脇だけ立体的になったね。

ボディーにあてます。

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体の奥行きに生地が沿うようになります。

え?言われてみれば当たり前じゃん、って?

そうだけど?!

そうだけどさ、パターン学び始めの頃はこういう素朴な疑問が無数にあってさ。

股ぐりのカーブとか股ぐりの傾斜とか肩傾斜とかさーー。

袖もそう。

なので、少しは参考になる人もいるかなーって思って書きました。

この原理を利用して、ドロップショルダーのパターンをひけば

腕の変な位置で袖山が膨らむことなく袖が付きます。

しかしこのドロップショルダーの、特にシャツに関しては、

「身頃のだぶつきが嫌」という難題が待ち構えているのであった。。

続く。

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コメント

  1. かよこ より:

    こんにちは、内容の濃すぎる記事のアップありがとうございます!
    いつも思うのですが、これだけの内容をフリーでblog載せてくださるyuca先生。。
    本当に優しすぎます…( ; ; )
    わたしは初心者で、パターンを習いに行く事もあるのですが
    こうして画像付きで分かりやすく、また、こうしないと、こうなるよ、だから、こうするの!って所まで
    教えて下さるので、本当に理解が深まります。
    これからもお世話になります!

  2. yuca より:

    かよこさま
    こんにちは。コメントありがとうございます☺︎
    えーー。じゃあ有料にしようかしらん。。笑
    嘘です。笑
    こんな不定期気まぐれ更新で、お金など頂けません。。
    私はほとんど独学なので、疑問に思う事が初心者の方々と似ているんだと思います。
    他のサイトを見て勉強したりもしますが、肝心な所が割愛されていたりして、物足りなく思ったり。
    ですからかよこさまみたいなコメントを頂けると、本当に励みになりますし、やる気につながります!
    私もまだ勉強不足で説明しきれない点もありますが、これからもよろしくお願いします!

  3. manabu より:

    こんにちは。独学で趣味で洋裁をやっていまして、ずっと知りたかったことをこちらの記事で勉強できました!ありがとうございます。

    件の“とあるサイト”ですが、全部印刷して、アームホールについての考察も熟読してました(たぶんあのサイト様ですよね)。あちらのサイトも、こちらも、素晴らしい講義で、こうしてフリーで閲覧できる今の時代は本当にありがたいです。でも、ドロップショルダーについての記述は、ネットや本で見つけられなかったので、今回本当に感激しています。さっそくパターンを書き直します!

  4. yuca より:

    manabuさま
    こんにちは。コメントありがとうございます😊
    とても嬉しいコメントで励みになりました!
    とはいえ、あのサイトと並べられると恐縮してしまいます。。笑
    私もパンメカページはプリントアウトしました。
    理論的でとても理解できますよね。

    ドロップショルダーは、今回の記事のようにひかなければならない訳ではなく、冒頭の本のページ画像のようにひくこともあります。
    ですので、参考までにパターン修正してみてください。
    この後の記事にしようと思っていますが、最終的に出来上がったドロップショルダーのパターンでトワルを組む予定です。
    トワルを組む事はとても大切な作業なので、manabuさまも是非トワルチェックしてみてください。
    これからもどうぞよろしくお願い致します☺︎